Postgraduate 大学院

健康と幸福をプロデュースする、看護学の未来へようこそ。

福井大学大学院 医学系研究科 看護学専攻では、看護学を軸に、医学との密接な連携、AI・ICT・ロボティクスといった先端技術との融合、さらには心理学・社会学・工学など多様な専門領域を横断する”異分野融合“の学びを通じて、地域から世界へと広がる健康課題に応える実践力と創造力を育んでいます。看護学とは、人々がその人らしく、健やかに、幸せに生きることを支える学問です。本専攻では、看護師・保健師・助産師などの専門職はもちろん、教育・研究分野で活躍できる人材の育成にも力を注いできました。人生100年時代、医療や社会のニーズにはかつてないほど多様化・複雑化しています。こうした時代に求められるのは、「人」に寄り添う力に加え、他分野と連携しながら新たなケアを構想・創出する柔軟性と統合力です。福井大学では、そのような未来志向の学びと挑戦の場を、学生の皆さんとともに築いています。
2001年の設立以来、看護の基礎から応用、専門領域にわたる幅広い教育・研究を展開してきました。とりわけ、福井大学医学部医学科との強固な連携によって、医学と看護学が融合する学際的な学びの場を提供できることは、本専攻の大きな特徴です。2025年度には、博士前期課程および博士後期課程を再編し、一貫した体系的な教育体制を整えました。博士前期課程では、臨床や地域に根ざした実践を通して。課題解決力と研究的視座を育むことを目指しています。進路や志向に応じて、2つのコースを設置しているのが特徴です。ひとつは、「がん看護」「災害看護」「老年看護」の3領域において展開する専門看護師(CNS)教育課程(高度実践コース)です。臨床現場での高度な実践力とリーダーシップを兼ね備え、ケアの質を革新する専門職の育成を進めています。CNS課程は、実践と研究を融合させ、臨床と学術の橋渡しを担う人材を育てる貴重な学びの場です。もうひとつは、看護学の理論的深化と研究遂行能力の獲得を重視した研究コースです。自ら問いを立て、研究を通して新たな知見を創出する力を養うことで、教育・研究分野への道や博士後期課程への進学につながる学びを提供しています。博士後期課程では、看護学に加え、データサイエンス、ICT、ロボティクス、AIなどの先端領域と融合した”ケアイノベーション“の創出に挑戦しています。「広域ヘルスケア」では国内外の医療・福祉課題に取り組み、地域を越えた新たな医療・看護のあり方を模索し、「生涯発達ヘルスケア」ではすべての世代のWell-being実現を目指しています。
本専攻には、年齢・経験・専門分野の異なる多様な学生が集い、教員や仲間と切磋琢磨しながら主体的に学びを深めています。与えられた知識を受け取るだけでなく、自ら問いを持ち、考え抜き、社会へとつなげていく学びーーそれこそが、大学院における看護教育の核です。「目の前のケアをより良くしたい」「看護の新しいかたちを研究したい」「研究を通じて社会に貢献したい」そう思った瞬間から、皆さんの挑戦はすでに始まっています。その志を、私たちは心から歓迎します。ともに学び、ともに創り、ともに未来を切り拓いていきましょう。