Message 先輩からのメッセージ
(大学院)

論文課程の先輩からMESSAGE

大学院を目指す皆さんへのメッセージをお願いします。

看護には2本の柱があると考えています。1本目の柱とは、患者さんに質の高い看護を提供すること、そして2本目の柱は患者さんの療養環境を整えることです。
看護の質は看護師の努力の結果ですが、療養環境に対しては看護師の努力だけではどうにもならないことも多くあります。患者さんに今よりも良い療養環境を提供したい。私が大学院で学びたいと思ったのはこの体験からでした。まだ研究者としては未熟で、行き詰まることも、悩むこともあります。そんな自分に憤りを感じることもあります。それでも遠い遠い将来ではありますが、良い療養環境を提供できるよう、一歩一歩頑張る日々を過ごしています。

研究テーマを教えてください。

「体圧分散マットレスの違いによるMicroclimateが皮膚浸軟状態に及ぼす影響」をテーマに研究に取り組んでいます。
このテーマとの出会いは卒業研究でした。このころから関心を持っていた内容を発展させて現在に至ります。褥瘡ができない環境づくりに貢献したい、このことで療養者さんの生活が少しでも安楽で楽しみを持てるものとなったら、という思いから、体圧分散マットレスに着目した研究をおこなっています。

ある1日のスケジュール

08:20

大学到着

08:45

老年看護学の講義にティーチングアシスタント(TA)として参加

これまでの臨床経験を生かして、学部学生と年齢の近い立場から実習や講義の補助を行っています。月に数回、1回につき1時間半から2時間程度なので学業や研究への支障はありません。大学院生に専念していますので、現在の貴重な収入源となっています。

10:30

自己の研究活動

体圧分散マットレスに臥床していただいた被験者の温度や湿度等の測定を行っています。

12:00

昼食

13:00

自己の研究活動

測定したデータの整理をします。あっという間に時間が過ぎます。

18:00

大学院ゼミ

指導教員の助言を受けながら、月に2回程度、老年看護学に所属している大学院生同士でお互いの研究内容についてディスカッションをしています。研究の進捗状況や今後の予定について事前に内容をまとめて準備をしておき、それを発表するときは正直緊張しますが、貴重なフィードバックを受ける時間でもあります。プレゼン方法や相手への意見の伝え方についても学ぶ機会にもなります。

19:30

帰宅

CNS課程の先輩からMESSAGE

大学院を目指す皆さんへメッセージ

私ががん看護専門看護師を目指すきっかけとなったのは、遺伝性腫瘍に罹患された患者さんとの関わりからでした。その患者さんは過去のがん治療経験から手術後のQOLを優先し、手術後のがん薬物療法は望んでいませんでしたが、今後の再発などを考えるとがん薬物療法はエビデンス的に有効とされていました。
医療ケアは患者さん中心で行われなければなりません。しかし、医療現場で働いていると、患者さんが望む治療と、医療者側が良いと考える治療が相反する時があります。そして、患者さんにとって最適な医療ケアとは何かと悩みながら仕事をしている方も多いと思います。
大学院では、自分の体験から抱いた様々な思いや考えから、患者さんにとっての最善の医療ケアを目指して学んでいる人がたくさんいます。がん専門領域の他に、さまざまな分野があり、学びたいと思ったことを深く学ぶことができます。大学院と仕事の両立はとても大変ですが、学んだ分だけ成長できます。私自身もまだまだ未熟ですが、患者さんにとっての最善の医療ケアを提供できる専門看護師になりたいと日々頑張っています。

研究テーマ

研究テーマは具体的に決まっていませんが、乳がんに罹患した方に関する研究をしたいと思っています。現在、乳腺内分泌外科病棟で勤務しているため、乳がんと診断され、治療や症状マネジメントを継続していかなければならない患者さんが必要としている支援を明らかにできたらと考えています。

ある勤務日(日勤)の1日のスケジュール

06:00

起床、お弁当作り、朝食

07:30

出勤

身支度をすませ、車で勤務先の病院に向かいます。

08:30
|
17:15

日勤業務

病棟(乳腺内分泌外科、消化器内科、消化器外科)に勤務しています。
・乳がん患者さんの抗がん剤治療の管理
・病棟カンファレンスで患者さんの入退院支援や緩和ケアチームとの連携について話し合い
・膵がんで抗がん剤治療を受ける患者さんのIC同席
などなど・・・

17:15

勤務終了

18時からの講義に間に合うように準備をして大学に向かいます。

18:00

講義<がん看護学演習Ⅰ>

がんCNSを目指すうえで必修の講義です。この日はリンパ浮腫ケアの実技を学びました。大学院の授業は、座学もありますが、授業内で学生自身が発表を行ったり、演習をしたりすることも多いです。次年度には実習がありますので、講義や演習で学んだ知識を生かせるよう真剣に取り組んでいます。

19:30

講義終了

1講義90分です。この日は1講義のみでしたが、2講義続く時は21時に終わります。

20:00

帰宅、夕食、入浴

22:00

自己学習

自宅で講義内容の復習や、課題を行います。ゼミの中で行うプレゼンの資料を準備したり、自分の研究計画を作成するための論文を読んだりしているとあっという間に時間が過ぎてしまいます。

00:00

就寝